CONCEPT

50年後も快適で健康に暮らす家づくり

快適な暮らしをして欲しいと言う思いから断熱性能は最低限、北海道クラス・気密性能は日本一で、健康・デザイン・耐震・耐久性にもこだわり、お客様に、家が一番と思ってもらえる気持ちの良い家をつくる工務店を集め知識と経験を結集したグループです。

C値0.3㎠以下

気密性能は、C値(単位: ㎠/㎡)で示します。数値が低いほど気密が高くなります。
私が気密の目安をお伝えするときには、「床面積1㎡当たり0.3㎠」と話します。C値でいうと0.3 ㎠/㎡ 。これは120㎡(36.3坪)の家で、6㎝角の隙間を示しています。一方、省エネ基準で定められているのは、寒冷地で2㎠/㎡、温暖地では5㎠/㎡です。これを同じ120㎠の家で換算すると、15㎠〜25㎠の孔が開いているのと同じ状態です。残念ながらこの基準をクリアしただけで、高気密といわれる住宅になるのです。

国の基準に比べて、10分の1以下の数値を私が推奨しているのは、C値0.3㎤/㎡であれば給気口から空気が入るからです。しかし、これ以上に隙間が多いと換気扇(排気口)のそばの隙間から空気が入り、居室に付いているほとんどの給気口からは空気が入りません。気密が高くなければ義務化されている換気もできないのです。また、地震で隙間ができる、気密テープが剥がれる、コーキングが切れる、木が痩せるなどが原因で、気密性能は低下していきます。
性能が落ちにくい工法を選択することが大切です。

ただ、気密の良し悪しは、施工技術にかかってくるため、見定めるのは非常に難しいところ。
ですから「0.3㎠/㎡を目指す方法はありますか?」と伝えたり、その住宅会社が過去に建てた家の気密性能の数値を聞いたり、気密測定の見学会に行ったりして確かめてください。

気密測定の見学会の様子

Q値 1.0w/㎡
UA値 0.3w/㎡

GAの家づくりでこの基準を大切に考えている理由は、実体験からです。
私の家のQ値は1.6w/㎡Kです。建てた当時(17年前)は、なかなかよくできたと思っていましたが、HEAT20 G3基準のQ値1.0w/㎡Kの友人の家に泊まった時に、これほど快適なのかと、良い意味でショックを受けました。

快適で省エネ

ZEH+やHEAT20 G2基準程度の高い断熱性能の家で全館を暖房をすると、光熱費はH28基準に比べて1.5倍ほど高くなります。その理由は、省エネ基準(Q値2.7w/㎡K)の家は約1.0kW/h(kW/h:1時間あたりの電気使用量)対し、ZEH+やHEAT20 G2クラスのQ値1.6w/㎡Kの家は、約1.6kw/hになるためです。それらに比べ、HEAT20 G3基準(Q値1.0/㎡K)の家は、0.6kw/hになり、光熱費が安くなります。
このように、光熱費が安い家は断熱性能が非常に高い家です。断熱性能が高いので、熱が逃げにくく、いったん暖まってしまえば、少ないエネルギーで家中を快適に保つことができます。

家は大きいより小さく

家のコストを下げる方法のなかでも、私が推奨しているのは「小さな家を建てること」です。
小さな家でもキッチンや浴室・玄関ドアなど必ずかかる費用があるので、坪単価は上がります。しかし、床の広さや外壁の面積、室内のドアや窓の数などが減るので総額の建築費は安くなります。材料や設備のグレードを下げてコストを下げる方法もありますが、家の面積をひとまわり小さくして、素材や断熱、太陽光に費用をまわすことをお勧めします。

次に光熱費。特に冷暖房費は家の大きさに比例するため、小さな家のほうが安く済みます。コストを気にして、耐震や耐火、断熱性能を下げるのはNGですし、キッチンなどの楽しみな部分を下げるのはもったいないと思います。

さらに小さな家はお手入れする部分も少ないため、メンテナス費も抑えられます。外壁塗装やクロスのリフォームは面積に応じた料金設定になっているので、小さな家ほど低コストになります。なかには自分で塗り替えるDIYも可能ではないでしょうか。また、小さな家は細部まで目が届くので、日々の掃除もしやすいものです。

最後に不動産を所有する人が必ず払わなくてはならない固定資産税があります。この固定資産税も床面積に比例してかかってきますので、小さな家のほうが税金も安くなります。
子どもたちが巣立った後の夫婦ふたりで暮らすことをイメージしてプランしてみてください。

デザインは必要

自由な間取りをつくりたいなら、断熱・気密をとることが大切です。
家の性能が高ければ、開放的な間取りや、吹抜けをつくっても、寒さや暑さの心配がありません。

住宅デザインに関して、私が参考にしている本の1つに日本の建築家・宮脇檀さんの考えをまとめた『宮脇檀の住宅設計テキスト』(宮脇檀建築研究室著 丸善刊)があります。このなかから断熱・気密と大きく関係している3つの項目を紹介します。以下引用

端から端まで見通せる部分を作る

どんな小さな家でも、(逆に家が小さければ小さいほど、)必ず家のどこかに、その家のもっとも長く大きく見える部分を見通せるようにつくるようにしている。(中略)家全体をワンルーム的に扱うことをより豊かにする方法でもある。

吹抜けは空間を結びつけるために

上から下に対して、下から上に対して空間がつながること、それによって、私たちは平面図では果たせなかった空間の立体的な拡がりの喜びを見つけることができる。

居間は「広く広く」し機能を集中せよ

居間をできる限り大きく(空間的にも)つくり、家にあるありとあらゆる面白いもの、楽しいものをここに集めてしまう。ここまで引用
いかがでしょうか? 宮脇さんの著書には、広々とした空間と住み心地に関することが書かれています。

このように「閉じる」「見えない」「狭い」間取りではなく、「開く」「広がる」「見通せる」開放的な間取りを設計した場合、断熱・気密が低いと、冬は家のなかでコートを着ないと過ごせなくなるかもしれません。
断熱・気密を上げることで、開放的な広い空間や、端から端まで見通せるような空間、快適なデザインされた家が実現できるのではないでしょうか

素材

住宅の壁や天井の仕上げ材として、最も使用されているのが白いビニールクロスです。安価で見た目にもスッキリしています。ただし、スイッチまわりなどは、生活していると徐々に黄ばみ、汚れが目立ってきて、見た目が悪くなり、放っておけるものではありません。

家は長く住み続けるもの。私は、家の素材にはできる限り自然のものを使用することをお勧めしています。内装材として使用できる自然素材として、壁・天井には漆喰や珪藻土、板材やフローリングには木材(無垢材)があります。それぞれの魅力をお伝えしましょう。

まず、漆喰は、日本に昔から伝わる塗り壁材です。ビニールクロスは張り替えたくなりますが(静電気でほこりが付着するので、10年も経つと張り替えたくなる)、漆喰は汚れたとしても、表面をヤスリでかるく削るか、上からローラで塗れば、目立たなくなります。塗装壁ならではの部分的に塗り直すといったリフォームも可能です。

続いては無垢材(フローリング)。現状では、床材によほどのこだわりがない限り、合板のフローリング(複合フローリング)を採用するのが主流となっています。ただし、時間が経つと表面には傷が付き、表面部分の剥がれや汚れも目立ってきてしまいます。

一方、無垢フローリングであれば、傷が付いた場合に、どうしても気になるなら、水を吸わせてアイロンで熱を加えて膨らませる、または、表面を削るなどにより、きれいになります。
自然素材は、時間の経過とともに味わい深い趣へと変わります。こうした時間の経過を素材の表情で楽しむのも、オツなことではないでしょうか?
自然素材は質感や触り心地がよいし、調湿などの機能性にも優れています。家づくりの選択肢に加えてみてください。

自然素材